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私の家の失敗 [人生勉強]

先週は弁護士さんと建築士さんが我が家にこられた。

欠陥住宅の勉強をしている面々だ。

我が家は欠陥住宅というものではないらしい。

法律的にも問題はないのだが、いちびって1級建築士に設計を依頼した結果、大変住みにくい構造となっている。

それを一度診てもらうことになったのだ。

ついでに司法修習生も参加。

にぎわいの我が家ツアーとなった。

 

まずはファサード、駐車場つきの玄関口、あまりにせまく、軽自動車しか駐車できない。

現在手持ちの普通車が止められないとは欠陥設計ではないかと思うのだが、建築士いわく、土地の間口がせまいので、これぐらいが入り口の開きの見た目バランスがいい、車は軽に買い直してください。 」

バランスといわれればそうなのかもしれないが、駐車場がありながら自分の車が駐車できない現実に最初は驚いた。

しかたないので他の空きスペースに駐する羽目になった。

 

まるでお店のようなつくりで、時々「何を売っているのですか。」と玄関内まで入って来る人がいるほど。

異常なまでに低い位置からの大窓。

わざと低く下げた梁や階段にイケメン長身の司法修習生の頭がぶつかりそうになる。

「日本家屋の中の茶室のようなくぐりを経て大空間が広がるのがいいでしょ。」とは建築士の弁。

くぐるということはくぐりたい部分だけでいいのではないか、普段から部屋の入り口でくぐるのを強制されると、うっかりするとぶつけてしまう。

だけど、それがデザインなんだそうだ。

 

愛媛産のひのきやスギの地元材がふんだんに使え、その上、あらゆる戸は指物師が別にあつらえてくれる。

その条件に悪のりして、戸の幅も50センチから100センチまで、まあひとつも同じものがない。

「彼はデザイナーなんですね。」弁護士さんたちもあきれ顔。

「木の使い方むちゃくちゃですね。こりゃ傷みがはげしいやろね。」

風がとおらない、直射日光があたる、金属と接するなど、木材に悪い条件をさけて大工は木の家を建てるのだが、マスコミで売り出し中のデザイナー建築士は、木を単なる素材としてプラスチックやガリバリウムなどと同じように扱う。

つぎつぎと手入れが必要になるようなつくりに文句をいうと、建築士は「家は進化するものです。」

もちが悪いことを実にうまく言い換えるのだ。

現在は芸術大学の先生をしている。

工学部建築科でないのは、このいきすぎたデザイン嗜好のせいだろう。

最初の打ち合わせ時に屋根と壁の色をきめたのだが、「早すぎませんか?」との問いに

「先に決めておかないとイメージが浮かびませんから。」いや、まったく。

 

私が地域材の家づくりをすすめて早10年になる。

消費者の中には「工務店はデザインがださいからいや、1級建築士に設計してもらうのが夢」という人がいる。

自分自身試してみた結果、それは大変危険だと思う。

1級建築士はあくまでも資格であり、木という素材について熟知しているわけではない。

木材は生えていた当時の天地の向きに上下をあわせて使わなくてはいけないが、 その上下も見分けられないくらいだ。

建築士の試験にそれは必要ないからだ。

木は工業製品ではなく、あくまでも生物。

木の性質を知らずに無垢の木を使うのは無理だと思う。

 

設計依頼時に「木造住宅の設計経験ありますか?」と尋ねたのだが、「たくさんあります。」との返事だった。

しかし、それはすべて合板づかいで、無垢の木ではなかったとあとで判明した。

 

建築士と施工をする工務店の関係は上下がある。

それは建築士が「先生」と呼ばれることに象徴されている。

変な使いにくい設計だなと大工さんたちはうすうすわかっていてもなかなか言葉にだして反対することはできない。

また、私自身は初めての家なのだから、なにがどうなるのかもわからない。

1級建築士やデザイナーに依頼するなら、無垢の木造家屋の建築経験があるかどうかをよくよく確かめないといけないと思う。

見た目おしゃれでも、暮らしづらいのでは落ち着けない。

 

これだけたくさんの地域材の家をみてきて、さて自分が建てる段になって1級建築士に依頼したばっかりに住みにくい家を建ててしまった。

デザイン性を強調され、芸術的な価値を主張されると、その判断は裁判所でもつきにくいらしい。

弁護士さん曰く、「人が通れないほどではないですからね。」

すくなくない設計料もかかることだし、地域材の家は経験の豊富な地元工務店に頼むのが一番だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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newbau

ご訪問&nice!ありがとうございます^^
by newbau (2010-03-02 14:34) 

前太

「車は軽に買い直してください 」
に驚きました。
以前雑誌で
「建築士から『風呂の追い焚きスイッチが気に入らない』と言われ付けてもらえませんでした」
という記事を読みました。
本当にありえる話なんですね。

by 前太 (2010-03-02 15:26) 

ひいらぎ星人

コメントありがとうございました。
木の家をすすめる上で、木材そのものも大切ですが
木を扱える大工さんや工務店、木材を理解している建築士が減っているのですよね。
これから戦後植林した木材がでてくるのに、困ったことです。
特に一級建築士については見直しが必要だと思います。
by ひいらぎ星人 (2010-03-03 11:28) 

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